【11月1日~11月2日 北海道北広島市と札幌市の行政視察に行ってきました(市民生活常任委員会)】
おはようございます
11月1日~11月2日にかけて市民生活常任委員会の行政視察で北海道北広島市と札幌市に行ってきました。
私たち市民生活常任委員会では年間活動テーマ「町会・自治会と行政との関係について」1年間かけて調査研究を続けています!
戸田市は埼玉県で最も平均年齢の若いまちですが、それでも少しずつ高齢化は進んでおり町会の運営が難しくなっている地域が増えているという深刻な現状とともに、市民の町会への加入率が5割を下回っている危機的な状況が続いています。地域コミュニティの弱体化が急速に進んでおり、地域と行政との在り方も時代とともに大きく変わってきています。
これまで委員会の中では戸田市町会連合会の会長さんと副会長さんとの懇談会を開催して、「町会・自治会活動の現状や課題」について現場からの貴重なご意見をいただいてきました。具体的には、町会事業の協力者が急激に減少している現状や、若い担い手を取り込むことの難しさ、子供会が弱体化して解散状態となってしまった町会も多くあるという現状などをお聞きして深刻な状況であることが理解できましたし、コロナ禍でさらにそれが加速してしまい、町会の活気や地域コミュニティを取り戻すことが容易ではないという課題を伺いました。
現在は町会長さんや町会役員の皆さんの努力や頑張りによってなんとか存続をしている町会も、今後高齢化などがますます進み担い手不足が続くと継続が難しくなっていくことが予想されます。
そこで私たち市民生活常任委員会では、今後も町会が継続していけるようにさまざまな提案を考えており、現在「提言書」作成に向けて委員会の中で話し合いを行っています。
具体的には今の町会の枠組みを前提にして存続可能な形での提言を考えており、議会が市に対して行う提言であるため、市が具体的に町会に対して支援できることを考えております。「そもそも町会の意義とは何か?」というところから議論が始まり、私たち委員会の中でもさまざまな意見が出ていて激論が続いており、提言書に向けてどのようにまとめていこうか…という段階に来ています。
今回の視察先である北広島市や札幌市でも「町会加入率の低下」「地域コミュニティの希薄化」という戸田市と同じような課題を抱えており、町会の存続や地域コミュニティの活性化のためにどのような取り組みを行っているのかを具体的に伺いました。
【北広島市】
私が特に特徴的で良かったと思った取り組みです。
① 町会活動をSNSにより見える化して、若い世代の家族への加入促進をしている
② 町内会・自治会の手引きの作成と配布を行っている(マニュアルを実際に見せていただいたのですが、町会の活動や運営の内容、市の支援策、予算書や決算書の作成例など、町会という見えずらい組織や活動が大変わかりやすくまとめられていて参考になりました!これはぜひ戸田市でも作成できたら…と話しています)
【札幌市】
札幌市は町内会への支援の本気度がすごかったです!基本的にはボランティア精神で成り立ってきた歴史のある町会に対して、ここまで予算をつけて行政が町会を支援するということについては、委員の皆さんからも賛否両論がありました。
① 「札幌市未来へつなぐ町内会ささえあい条例」という町会の維持・発展を支援する条例が定められています。札幌市では町内会を地域コミュニティの中核と捉えて重要視しており、条例でもその活動を支えています。
② 「町内会アドバイザーの派遣」による支援も行っています。民間企業に委託して、札幌市に2200もある町内会に対して、希望の町会にはアドバイザーを派遣して「町内会の課題解決や運営への支援」を行っています。
③ 上記のアドバイザー派遣により、解散の危機にあった町内会が復活して活性化した成功事例もあるそうです。町内会の存続や活性化に向けた行政の真剣さを感じた政策でした。
④ 他にも北海道で有名な歌手グループに「応援大使」を依頼して、町内会の活性化に向けて「町会の応援ソング」を作ってもらったり、人気歌手グループの町会活動PRにより若い世代やファミリー層なども町内会活動に取り込む活動などもしており、札幌市の町内会支援への取り組みには本気度が感じられ「ここまでするんだ…すごい」と驚くとともに、斬新な取り組みに目から鱗でした。
上記の2つの視察先での取り組みは戸田市においても取り入れられる内容があるのではないかな…と思いましたので、引き続き市民生活常任委員会の中で「提言書」作成に向けて話し合っていきたいと思います。
両市の関係者の皆様は、大変お忙しい中で視察を受け入れてくださいまして、ありがとうございました!